証明写真向けのメイクのポイントと口紅(リップ)の必要性 適したメイクをして好印象を!

近年は男女を問わず、身だしなみの一環としてメイクを行う人が珍しくありません。しかし、「仕事用のメイク」「私的なお出かけ用のメイク」というように、TPOによって適したメイクはそれぞれ異なっています。目的に応じてメイクの仕方を変えなければ、「TPOがわきまえられない人物である」とみなされて、周りから白い目で見られてしまうかもしれません。
特にメイクの仕方でTPOが問われるシチュエーションに「就職活動」や「証明写真を撮る」ときがあります。証明写真は、就活生にとって自分の個性を志望先企業に伝える手段の一つ。就活という状況に適したメイクの仕方ができていなければ、悪い印象を与えてしまい、選考が不利になってしまう可能性もあるでしょう。そうならないために、就活に適したメイクの仕方を知っておく必要があります。
この記事では、これから就活や証明写真の撮影に臨む就活生の皆様に向けて、好印象を与える証明写真向けメイクのポイントとメイクをする上で特に目を引く口紅(リップ)の必要性についてをご紹介しましょう。
普段のメイクではダメ?
普段からメイクをしている人は、証明写真を撮るときもつい普段と同じようなやり方でメイクをしてしまいがちですが、普段のメイクにどれだけ自信があったとしてもそれはおすすめできません。なぜなら、普段のメイクは「目の前にいる人から直接見られるもの」であるのに対して、証明写真向けのメイクは「写真に撮影された後で見られるもの」であるからです。この「直接見られるか、間接的に見られるか」という点は非常に大きな違いだといえます。
たとえば、テレビタレントやファッションモデルといった職業の人々をイメージしてみてください。そうした職業の人々は仕事上、間接的に人から見られる機会が多いはずですが、テレビ番組に出演する前や雑誌に掲載される写真の撮影前などには、必ずメイクアップアーティストがつき、メイクを施します。普段のメイクとは違うものが求められるからこそ、専門家のサポートが必要になってくるわけです。
証明写真の撮影時には、専用の照明を用意するなど「撮影用の環境」が作り出されます。証明写真向けのメイクは、そうした限定的な環境で仕上がった写真が最も美しく見えるように行わなければなりません。
証明写真用メイクのポイント
こちらでは証明写真を撮影する際のメイクのポイントについてご紹介します。
ポイント①:ベースメイク&チーク
ファンデーションを使ったベースメイクには、肌の色や顔の輪郭を整える役割があります。証明写真のベースメイクで注意するべき点は「気になる箇所を隠すこと」と「肌の輪郭を整えること」です。
証明写真のベースメイクは清潔感が出るよう、厚塗りはせず極力薄くまとめるようにしてください。ただし、ニキビの跡や目の下のクマ、肌荒れなど気になる箇所がある場合はそうした特定のポイントに絞って厚く塗っても構いません。
フェースラインなど、顔の輪郭に位置する部分は顔の中央よりさらにファンデーションが薄くなるようにスポンジを使って伸ばします。そうすることで顔の中央から輪郭に向かって自然な立体感が生まれ、背景の中に顔だけがポンと浮いて見えるような状態になるのを防ぐことができるはずです。
肌に近いコーラル系の色をしたチークを頬骨に合わせて塗ると、肌の血色がより健康的に見えるようになります。
ポイント②:アイメイク&アイブロウ
アイメイクやアイブロウは目元を強調するのに役立つメイクです。人は無意識のうちに相手の目に注目するため、目元がくっきりしていた方が存在感や意志の強さをアピールできます。ただし、メイクが濃すぎても目の部分だけが浮いて不自然に見えてしまうため、証明写真ではできるだけナチュラルに目元を強調するのがポイントです。
具体的には、肌の色に近いアイシャドウを使い、目元に健康的で自然に見えるグラデーションを作ります。加えて、茶系、黒系の色のアイラインを使い、まつ毛の根本をカバーするように線を描いていくと目の輪郭を際立たせることができるはずです。マスカラはできるだけまつ毛の根元の方からつけるようにすると、まつ毛がよりカールしているように見えるので目元をはっきりさせられます。
アイブロウで眉毛を整える際は、最終的な眉毛の輪郭を意識することが大事です。白目の外側から真上に伸びた位置が眉毛の頂点(一番高い位置)になるようにします。同様に、目頭は左右の小鼻の真上、目尻は目頭から顔の外側に向かって水平に伸ばしたラインの延長線上が目安です。
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【就活メイク】アイシャドウの選び方
ポイント③:口紅(リップ)
口元のメイクである口紅(リップ)は、口元だけでなくお顔全体の印象が左右しやすいメイクです。まず、口紅(リップ)は塗る前に、下地を整えるために保湿系のリップをするようにしましょう。保湿系のリップがない場合はワセリンなどでも大丈夫ですが、ベタベタしていると上から口紅(リップ)を塗りにくいので、できるだけ液状ではないスティックタイプのものを使うことをおすすめします。保湿をしないで口紅(リップ)を塗ると、唇が荒れている場合などさらに乾燥してしまったり、唇の縦じわが目立ってしまいます。
口紅(リップ)の色は、元の唇の色に近いピンク系・ピンクベージュ系の色を選んでください。自分のパーソナルカラーや肌の色味がわかっている場合は、それに合わせて口紅(リップ)を選ぶのもいいでしょう。
リップラインを描くときは口角を基点に上唇、下唇の順番で顔の内側に向かってラインを引くようにしましょう。就活の証明写真では口角を上げた笑顔が基本なので、リップラインが整っていないと笑顔が決まらず、良い表情を作るのが難しくなってしまいます。リップでキレイにラインを整え、ベストな笑顔が作れるようにしましょう。
証明写真や就活で口紅(リップ)をする効果
証明写真や就活で口紅(リップ)は必要なのだろうかと思う方もいるのではないでしょうか。派手すぎないメイクが理想的なのでナチュラルメイクと考え唇だけリップクリームだけしか塗らない方もお見かけしますが、口元をそのままにしているとご自分が思っている以上に血色感がなかったり口元だけ浮いてしまっていたり、メリハリがなく幼い印象を与えてしまう可能性もあります。
前項でも少しご紹介しましたが、口紅(リップ)のメイクをすることで、口元だけでなくお顔全体の印象が変わります。特に期待できる効果としては、お顔全体の血色が良くなり明るい印象になります。また、華やかさや上品なイメージを与えることもできます。他の部分だけでなく口元も少し意識して、好印象を与えられるようにしましょう。
証明写真や就活での口紅(リップ)の選び方
口紅(リップ)はさまざまな種類がありますが、証明写真と就活では異なるタイプのものを選ぶようにしましょう。面接の際は口元にツヤがあってもいいのですが、証明写真の場合はツヤが控えめのマットタイプかセミマットタイプの口紅(リップ)を選ぶようにしましょう。証明写真を撮影する際は強い照明やストロボなどを使用するので、ツヤのある口紅(リップ)をしていると口元が光ってしまう場合があります。マットタイプやセミマットタイプの口紅(リップ)をしていれば、撮影時の強い光で口元が光ってしまったり色が飛んでしまうのを避けることができます。
口紅(リップ)の色味については前項でも少しご紹介しましたが、自分の肌に合う色を選ぶのをおすすめします。元の唇の色に近いピンク系・ピンクベージュ系の色でも良いのですが、自分の肌がイエローベースかブルーベースか分かっている場合はベースに合わせた色を選ぶとより印象が変わる効果を実感できます。一般的にイエローベースの方はベージュやコーラル系の色味の口紅(リップ)がより似合い、ブルーベースの方はピンクやローズ系の色味の口紅(リップ)がより似合います。
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証明写真や就活に適した口紅(リップ)の塗り方
証明写真や就活に適した口紅(リップ)の塗り方は、ビジネスシーンやフォーマルな場面での基本的な塗り方になるので覚えておきましょう。
唇を保湿しケアしておく
前項の証明写真のメイクのポイントでも少し説明しましたが、メイクより前に普段から唇は保湿するようにしておきましょう。唇のケアをしていない荒れた状態で口紅(リップ)を塗ってしまうと、乾燥による唇の皮むけや縦じわが目立ってしまって清潔感とは程遠い印象に受け取られてしまう可能性があります。また、荒れた状態で塗ることで状態が悪化してしまうこともあるので、できるだけ普段からリップクリームやワセリンなどで唇の保湿はするようにしておくことをおすすめします。
唇のベース(下地)を整える
リップクリームとは別に口紅(リップ)用下地もありますので、すでに持っている方や購入する予定がある方は、そちらを使うようにしましょう。口紅(リップ)用下地は、口紅(リップ)の発色をよくするだけでなく、色むらや色落ちを防いでくれます。さらに保湿効果や紫外線を防いだり、色もちをよくしてくれる効果もあります。ただ、こちらを持っていない方も多いと思います。お手持ちの保湿効果のあるリップクリームやワセリンなどで代用もできるので、そちらを使って唇のベース(下地)を整えるようにしましょう。
口紅(リップ)を唇の輪郭に沿って塗る
下地を整えたら、口紅(リップ)を唇の輪郭に沿って塗ります。
証明写真には、マットやセミマットタイプの口紅(リップ)がおすすめなのですが、こちらのタイプはステック状のいわゆる口紅型が多いです。直接唇に塗ってしまっても良いのですが、口紅(リップ)が付きすぎてしまって濃くなってしまうこともあるので、できるだけリップブラシを使って塗ることをおすすめします。リップブラシを使って塗ると、付けすぎを防ぎ唇の輪郭をブラシで取ることもできるので、綺麗に塗ることが可能です。
チップタイプの口紅(リップ)は、容器から取り出した際に、液がたっぷりついていることもあるので、余分な液は落として唇からはみ出さないように輪郭に沿って塗っていきましょう。チップタイプは口角の細い部分にも塗りやすいので、口紅(リップ)を普段塗らない方や塗り慣れていない方にはこちらのタイプの方が扱いやすいかもしれません。
また、リップペンシルを持っている方は、そちらを輪郭に沿って塗ってから口紅(リップ)を塗るようにしましょう。リップペンシルで唇の輪郭を囲むことで唇がはっきりし、キリッとした印象を演出することができます。
最後にティッシュオフする
リップを塗り終えたら、軽くティッシュオフしましょう。ティッシュオフすることで余分な口紅(リップ)や油分を取り除き、口紅(リップ)を唇に密着させ色もちがよくなり落ちにくくなります。
証明写真や就活での口紅(リップ)を塗る際のコツと注意点
証明写真や就活時のリップメイクにに特別な方法はないのですが、普段のリップメイクや流行りの口紅(リップ)の塗り方とは異なります。こちらでは、証明写真や就活に適した口紅(リップ)の塗り方のコツや口紅(リップ)に関する注意点についてご紹介します。
リップクリームのティッシュオフ
リップクリームやワセリンで保湿をした際は、口紅(リップ)を塗る前にリップクリームなどを軽くティッシュオフしましょう。リップクリームなどを塗ってそのまま口紅(リップ)を塗ってしまうと、下地に油分が多すぎて口紅(リップ)の色がのりにくかったり色むらになってしまう場合もありますので、注意が必要です。
口角をはっきりさせる
口角は、口紅(リップ)を唇の端までしっかり塗ったつもりでも、意外とぼやけてしまったりすっぴんの唇の状態でもくすみがちな部分です。コンシーラーを持っている場合は、リップメイクの前のベースメイクの段階でコンシーラーを使い口角のくすみやすい箇所を明るくしましょう。口角を明るくはっきりさせておくことで、口紅(リップ)の色味もはっきりし、顔全体の印象も明るく見せることができます。
口紅(リップ)を唇の輪郭からはみ出さない
唇をふっくら見せたい場合などに唇の輪郭からはみ出して塗るオーバーリップをすることがありますが、証明写真や就活の際のリップメイクでは避けましょう。普段のメイクではおしゃれに見えたりしますが、証明写真の撮影の際や就活の場では、不自然な印象に受け取られあまり良いイメージではありません。証明写真や就活では、清潔感やナチュラルさが大事なので、ご自身の唇の形に合わせて塗りましょう。
派手な色や暗い色は使わない
派手な口紅(リップ)というとラメやパール感の強いもののイメージが強いと思いますが、ここ数年ずっと人気な真っ赤なリップやブラウン系、ボルドー系のはっきりしたカラーも派手な色になります。普段のメイクではおしゃれでトレンド感もあり顔色がよくなると思って使っている方も多いですが、派手な色を証明写真や就活の場で使ってしまうと、チャラついて真面目じゃなさそうなマイナスなイメージに受け取られやすいです。
また、ブラウン系やボルドー系では深い暗めの色味も最近は人気です。普段のメイクやおしゃれをした時にはクールに見せたりかっこよく見せることもできますが、証明写真や就活の場ではスーツや髪色などとチグハグな印象になるので、個性的に見えたり色の深さや暗さによっては顔色がくすみ暗い印象になってしまうこともあります。就活では明るさやフレッシュに見せることも大事なので、暗い色も使わないようにしましょう。
メイクを意識して理想の証明写真を撮ろう!
証明写真や就活用メイクの仕上がりは、必ず最後にご自分で写真撮影した状態で確認するようにしてください。鏡を見た状態では「理想的なメイクができた」と思っていたとしても、実際の写真を見るとそうではないという事態もあり得るからです。メイクだけにこだわりすぎる必要はありませんが、理想を追求したい人はライバルと差をつけられるポイントでもあるので、「理想の証明写真」の完成目指してぜひ証明写真向けのメイクや、就活に適したメイクに力を入れてみてください。
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