就活で落ち込む気持ち…「就活うつ」で潰れないための対策方法

就職活動をしていくなかで、落ち込んで自信をなくしていった人を見たことはありませんか?
「どうしてもやる気が出ない」「やらないといけないことはわかっているのに、身体が思うように動かない」…そんな症状に心当たりがある人は、「就活うつ」の初期症状が出ているのかもしれません。
就職活動にあてられる時間は限られています。そんななかで就活うつになってしまうと就職活動がうまくいかないうえに、その後の人生にまで大きく影響してしまうこともあります。
ストレスを抱え込んでしまう前に、就活うつについて知っておきましょう。
■就職活動は心身両方のエネルギーを消費する
就職活動には強い精神力と体力の両方が必要とされます。
自分の長所や短所、能力、将来の希望などと向き合い、それらを志望する企業に対してPRしなければなりません。しかも何十社もの企業にエントリーして、「どこからも内定がもらえない」といったこともあります。
採用に至らない理由は企業のニーズとその人の能力や人柄がマッチしないことですが、中には不採用が続くと、人間性そのものを否定されるように感じる人もいるでしょう。
慣れないスーツを着て普段行き慣れない場所に毎日出かけ、緊張しながら人と話すので、時間も体力もかなり消耗します。就職活動には、精神的にも身体的にも常に強いストレスが付きまといます。
■就活で精神的に辛くなってしまう原因
精神的な負担を大きくする要因は、やはり内定が決まらないということでしょう。不採用の場合も、就職活動では一切理由が明らかにされません。
説明がないと自分でダメだったところをあれこれと考えてしまい、自信が持てず自分を責めるような状態に陥ってしまいがちです。友人たちが先に内定をもらえば、周囲と自分を比べて余計に自信をなくすこともあるでしょう。
また、就職活動で結果を出すには自己分析が欠かせません。しかし、自分の内面について深く考えすぎると、正解がない問題だけに思考がマイナスに傾いてしまうこともあります。
それに加え、自分を審査される面接では緊張状態が続くので、さらに精神的なストレスが加わります。圧迫面接をきっかけに、心がぽっきりと折れてしまう人も少なくありません。
■追い込まれすぎると「就活うつ」になるかも…
うつは「心の風邪」と呼ばれることもあり、落ち込んで自分ではうまくコントロールできなくなることはよくあることです。一時的なものであれば、「何とかしてこの状態を抜け出さなければ!」と気負う必要もありません。
ただ、企業説明会や面接にどうしても向かうことができないほど激しく気分が落ち込んだり、朝身体が重くてどうしても起きられなかったり、人と会って話すことが辛かったりといった症状が続く場合は要注意です。また、普段は楽しい気持ちになるはずの趣味や好きな音楽などに対してまったく心が動かない場合も、就活うつの症状かもしれません。
■就活うつに陥りやすい人の特徴
就職うつになりやすい人は、いくつかの特徴があります。一般的なうつのリスクが高い人も、同じような特徴があるといわれています。心当たりのある人は決して無理をせず、心療内科を受診したり、身近で親身になってくれる家族や友人に相談したりしてみましょう。
・特徴1 まじめな努力家
まじめな人は就活がうまくいかない原因を、自分にあると考えて自分を責めてしまいがちです。反省と改善は必要ですが、希望する企業に採用されなかったからといって、自分のすべてを否定する必要はありません。
「頑張らないと」という思考がますます自分を追い詰めるので、頑張りすぎないよう意識しましょう。
・特徴2 完璧主義者
就活のノウハウには実にさまざまなものがあります。完璧を追い求めるときりがありませんが、完璧主義の人はそれらをすべて実践しようとして疲れてしまうことがあります。面接で想定される質問の答えを一言一句完璧に覚えておくことよりも、余裕をもって質問がきたときにその答えを自分で考えることのできる対応力の方が大切です。
■就活うつにならない・脱却するための対策
「もしかして就活うつになりかけているかも」「就活が続いて、ちょっと疲れてきたな……」と思ったときは、無理をせず思い切って休んでみましょう。午前中に屋外を散歩するなどして日光を十分に浴びると、脳内でやる気に関連するホルモンの分泌が活発になるといわれています。
たまには思い切って休みの日を作り、自分の趣味に没頭する気分転換をすることも大切です。それでもどうしても気分が切り替えられないときは、周りの人に相談して自分とは違う考え方に触れたり、少しの期間就職活動を休んだりしてみるという方法もあります。
それでも気分が改善しないようなら、一度心療内科を受診してみましょう。心療内科は心理的な要因で身体的な不具合が出ている人を診察してくれる科です。就職活動は大切ですが、それがもとで身体や心を壊しては元も子もありません。ストレスを上手に発散し、自分に合った企業への就職を目指しましょう。