Web面接の概要と注意点

近年、志望者を事前に絞り込むためにWeb面接を実施する企業が増えてきました。
しかし、まだそれほど一般的とはいえない採用手法なので、Web面接がどのようなものか、あまりよくわかっていない人も多いのではないでしょうか。
こちらでは簡単な概要に加えて、Web面接ならではの注意点をご紹介します。
1.Web面接とは
Web面接とは、インターネット回線を通したビデオ通話による面接です。端末としてパソコンを使うこともあれば、スマホやタブレットなどのモバイル端末を使うこともあります。
SkypeやChatwork、Facebookなどの普及版システムを使う企業もありますが、Web面接に特化した有料のツールも多数開発されています。4G回線の普及でインターネット回線の高速化と安定化が進み、インターネット上でも安定したやり取りが行えるようになりました。
Web面接は実施する企業側にとって、次にようにたくさんのメリットがあります。これらの理由から実施する企業は増加傾向にあり、今後もその傾向が続くとみられます。
- 遠距離にある企業でも面接が受けやすいので、応募者数が増える(地方のみならず海外も対象に)
- 面接会場の準備が必要ない
- 移動時間が必要なく担当者の隙間時間で対応できる
- 面接の様子が録画・共有できる
- 応募者が緊張しにくく、素の様子が見えやすくなる
Web面接には、就活生にとっても次のようなメリットがあります。
- 面接時の移動費用や時間がかからない
- 多くの企業に手軽に応募できる
- 面接時間の設定で融通が利くケースも
- 緊張しにくい環境で面接が受けられる
就職活動中の人は、いざというとき慌てないようWeb面接の対策を練っておきましょう。
2.事前の準備
採用面接なので、できれば画面が安定しにくいスマホよりも、パソコンを使用することをおすすめします。イヤホンとマイクが一体となったヘッドセットを用意しておきましょう。
スマホを使用する場合は、データ量に余裕があるかを確認します。その月の高速通信容量を使い切っており、速度制限が入ると、画像が荒くなったり回線が不安定になったりする可能性があるためです。同様に通話が途中で途切れては大変なので、電池切れにも注意し、できればバッテリーをつないだ状態で面接を受けます。
メモを取ることができるよう、ケースやリングなどで角度を固定しておきましょう。
ネット環境が良い場所であればカフェなどの屋外でも面接を受けられますが、屋外だと周囲の音をコントロールできません。周囲に人がいると大切な話がしにくくなり、面接の目的が果たせなくなります。ハキハキと大きな声を出しても周囲に迷惑がかからないよう、自宅で受けることをおすすめします。
服装は企業から指定されたものを身につけますが、指定がなければスーツを着用しましょう。近年の面接ツールは画質が良いので、通常の面接と同じくしっかりと身だしなみを整えておくことが大切です。
3.Web面接の流れ
Web面接では、まず企業から使用する通話ツールが指定され、URLやIDなどが送られてきます。日時のほかに使用方法が案内されるので、しっかり確認しておきましょう。事前にダウンロードやアカウント作成が必要なツールであれば、それらは早めに済ませておきます。
余裕をもって、面接開始の10分前にはツールにアクセスしておきましょう。うまくつながらなくて焦ることのないよう、事前にアクセス方法は確認しておくことをおすすめします。
企業からアクセスがあると、いよいよ面接のスタートです。面接会場に入るなどのくだりがなく、いきなり面接相手が目の前にいるところからのスタートなので、気を抜いた表情にならないよう注意してください。
時間を過ぎても相手がアクセスしてこない場合は、自分側のアクセス方法に誤りがあるのかもしれません。5分ほど待って、電話やメールなどほかの連絡方法で確認してみましょう。
4.背景やアカウントにも注意を
Web面接では部屋の中をチェックされるわけではありませんが、いくら本人がスーツで身だしなみを整えていても、散らかった部屋が写り込んでしまってはやはり印象が良くありません。
背景にあまり何もなく、できるだけものが写り込まない状態に整えておくことをおすすめします。
Skypeなどの汎用ツールで既存のアカウントを使用する場合は、登録時のアカウント名がふざけたニックネームだったり、プロフィール写真が恋人と写っているプライベートなものだったりすることもあるでしょう。その場合は、事前に写真やアカウント名を差し替えておいてください。
5.事前の練習が大切
実際のWeb面接では、どのような角度でどのあたりまで写るのか、話した内容がどのように相手に伝わるのかといった不安があります。事前に友達と練習しておくと、これらの不安がなくなります。
事前にしっかりと準備をしていても、時おりトラブルで回線が途切れてしまうことはあるので、落ち着いて再度接続を試みましょう。どうしてもつながらないときは、担当者に電話で確認しても構いません。
6.まとめ
近年普及しつつあるWeb面接の概要と、注意点をいくつかご紹介しました。これらの注意点以上に、面接の内容が大切です。事前に練習をしてWeb面接の対策をしておき、いつも通りの受け答えができるようにしておきましょう。




