就活の際に気を付けたい敬語の使い方!うっかり間違えてしまいがちな表現に要注意

学生生活では、砕けた言葉遣いをしても問題になりません。しかし、社会では正しい敬語を使うのが最低限のマナー。うっかり説明会や面接中に間違った敬語を使ってしまうと評価が下がってしまいます。
ここでは、間違える人の多い敬語表現をご紹介します。
1.就活期間は普段の学生生活よりも敬語の使用頻度が激増する
多くの就活生にとっての敬語とは「とりあえず、です・ますをつけておけば何とかなる」「マニュアルを覚えてしまえばアルバイト先でも困らない」といった程度のものでしょう。しかし、就活期間中は、正しい敬語を使う必要があります。
学生生活では砕けた言葉遣いを使うので、敬語の使い方がわかっていない人も多いですが、「学生だから敬語が使えない」という事実は、就活において大きなマイナスポイントです。「敬語ができないのは教養やマナーに問題があるからでは」という評価を受ける可能性もありえます。
面接官が親切に「敬語の使い方が間違っていますよ」と教えてくれることはまずありません。面接までには敬語の使い方をしっかり習得しておきましょう。
2.丁寧語・尊敬語・謙譲語がごちゃごちゃになりがちな例
敬語には、
- 丁寧語:頭に「お・ご」をつけたり語尾に「です・ます」をつけたりするもの
- 尊敬語:相手を自分より持ち上げて、相手の動作や言動を丁寧にしたもの
- 謙譲語:自分を相手より下に置き、自分の動作等を丁寧にした表現
の3種類があります。
この中で、もっとも難しいのは尊敬語と謙譲語の使い分けです。たとえば、「言う」という動作の尊敬語は「おっしゃる」ですが、謙譲語だと「申し上げる」という表現になります。面接等で相手から質問された内容を返す場合は、自分と相手の立場を考えて、尊敬語を使うか謙譲語を使うべきか判断して選ぶことが大切です。
尊敬語と謙譲語を混同していると、「さきほどAさんが申し上げられたことについては」といった形で誤用してしまいます。
見る・聞く・行くなど、たいていの動作に尊敬語と謙譲語の両方が存在するため、「主語が自分なら謙譲語、主語が相手なら尊敬語を使う」と覚えておきましょう。
3.二重敬語で尊敬を表現するのは古典文法|現代では回りくどい表現とされる
同じ意味の敬語を2つ以上使う二重敬語は、古典の世界で高貴な方に対する敬意を表すときのみ使える表現です。しかし、語感の良さや勘違いから、現代でも無意識のうちに二重敬語を使ってしまう人も少なくありません。
たとえば、「させていただく」という表現は、自分を下に置く謙譲語です。ここに、「見る」の謙譲語である「拝見する」を組み合わせ、「御社のホームページを拝見させていただきました」と表現すると、二重敬語になってしまいます。正しい形は、「拝見しました」です。
面接など、緊張する場面では二重敬語のミスをしやすいため、心配な人は就活で良く使う敬語を一覧表にして、丸暗記してしまいましょう。就活で使う敬語表現は、就職後も日常的に使うことになるので、覚えておいて損はありません。
4.「了解しました」「ご苦労様でした」は目上の人には使わない
正しい敬語を使うためには、相手と自分の立場を考えて、適切な表現を選ぶスキルや慣れが求められます。じつは、「了解しました」「ご苦労様でした」といった一見すると失礼に見えない表現も、使う相手によっては失礼にあたる可能性があるので注意が必要です。
了解しました・ご苦労様は、諸説あるものの、一般的には同僚や後輩に対して使う表現だとされています。上から目線だと捉えられてしまうので、説明会のスタッフや面接の担当者など、目上の立場にある人には使わないように注意しましょう。
5.失礼にあたる敬語の誤用|正しい用法を身に着けておくのがおすすめ
学生の方の中には、「社会人が全員正しい敬語を使えているわけではないのに、そこまで気にする必要があるのか」と考える人もいるかもしれません。しかし、世の中には、敬語の誤用を気にする人が少なからず存在するのも事実です。社会に出てからむやみに周囲の人と衝突する必要はありません。敬語は、年齢・経験・考え方の異なる相手と円滑にコミュニケーションを取るために必要な一種の防衛手段です。使い慣れていないと、思わぬところで敬語が乱れてしまうので、就活中は敬語を使う機会を増やし、正しい使い方を訓練しておきましょう。
ただ、就活で敬語というスキルを活かすためには、書類選考を突破して面接まで進む必要があります。書面上の第一印象を良くするためにも、履歴書の証明写真はぜひ写真館で撮影してください。